フリーランス向け|契約書にない「暗黙の了解」、忙しい人が確認すべきこと
今日も一日、デスクに向かってパソコンとにらめっこ。やっと一息ついたと思ったら、ふと頭をよぎるのは、副業で関わっている案件のこと。
契約書には書いていないけれど、なんとなく「これはやっておくべきなのかな?」と感じる作業や、クライアントからの期待。会社員時代なら「まあ、そういうものか」と受け流せたことも、フリーランスとして一人で仕事をしていると、「これって、どこまでが自分の責任なんだろう?」とモヤモヤすること、ありませんか?
私も経験があるのですが、特に忙しい時期や、精神的に疲れているときほど、この「暗黙の了解」に振り回されがちです。今回は、そんな契約書にない「暗黙の了解」とどう向き合っていくか、私なりに試行錯誤してきたことをお話ししたいと思います。
契約書にない「暗黙の了解」って、どんなもの?
フリーランスとして仕事をしていると、契約書に明記されていないけれど、業界の慣習や、過去のやり取りから「当然」とされているような依頼に遭遇することがあります。
例えば、「納品物の軽微な修正は無償で対応するもの」「定例ミーティングへの参加は、作業時間に含まれないもの」といったこと。これらは、クライアント側からすれば「言わずもがな」のことかもしれませんが、私たちフリーランスにとっては、時間や労力、そして精神的な負担に直結します。
特に、複数の案件を抱えていたり、本業との兼ね合いで時間的制約がある場合、こうした「暗黙の了解」が積み重なると、あっという間にキャパオーバーになってしまいます。
なぜ「暗黙の了解」が問題になるのか?
「暗黙の了解」が厄介なのは、それが「当たり前」として扱われるため、疑問を呈しにくい雰囲気があることです。
「もしかして、自分が非常識なのかな?」 「こんなことを聞いたら、今後の関係に響くかも…」
そんな不安が頭をよぎり、結局は無理をして引き受けてしまう。私も以前、そうやって抱え込みすぎて、結局は納期に間に合わなくなりそうになったり、体調を崩してしまったりした経験があります。
契約書にない作業を無償で引き受けることは、自分の時間やスキルを安売りすることにもつながりますし、何より、自分の心身をすり減らしてしまうことになりかねません。忙しい私たちにとって、これは避けたい事態ですよね。
「暗黙の了解」を見極めるためのヒント
では、どうすればこの「暗黙の了解」と上手に付き合っていけるのでしょうか。私が意識しているのは、以下の3つの視点です。
1. 「契約書に明記されているか?」と立ち止まる
何か依頼があったとき、まず「これは契約書に書かれている内容だろうか?」と一度立ち止まって考えてみることです。もしすぐに答えが出なくても、この一呼吸置くことで、感情的に判断するのを避けられます。
2. 「もし自分がクライアントだったら?」と客観視する
次に、立場を逆にして「もし自分がこの案件のクライアントだったら、この作業は当然だと思うだろうか?」と考えてみます。もちろん、クライアントの視点に立ちすぎるのも良くありませんが、客観的な視点を持つことで、自分の判断が偏っていないかを確認できます。
3. 「自分のキャパシティに無理はないか?」と自問する
そして何より大切なのが、「これを引き受けることで、自分の現在のスケジュールやエネルギーに無理が生じないか?」と自問することです。特に、疲れている日や、他の案件で手一杯なときに、安易に引き受けてしまうと、後で必ずしわ寄せが来ます。自分の心と体の声に耳を傾けることが、長期的に仕事を続ける上で不可欠です。

具体的な確認ポイントと伝え方
「暗黙の了解」に直面したとき、どのように対応すれば良いのでしょうか。いくつか具体的なポイントをご紹介します。
契約前の打ち合わせで確認する
一番良いのは、契約を締結する前に、できるだけ具体的に確認しておくことです。
- 「〇〇の作業は、今回の契約範囲に含まれますでしょうか?」
- 「もし〇〇のような追加作業が発生した場合、どのような形でご相談させていただけますか?」
このように、少し踏み込んで質問リストを用意しておくと、後々のトラブルを避けやすくなります。曖昧な表現は避け、具体的な作業内容や範囲を明確にすることが大切です。
疑問に感じたら、早めに確認する
もし契約中に「これは…?」と感じることがあれば、早めにクライアントに確認することをおすすめします。時間が経てば経つほど、言いにくくなってしまうものです。
伝え方としては、「契約書を拝見したのですが、〇〇の作業については明記がございませんでした。念のため、今回の契約範囲に含まれるか確認させていただけますでしょうか?」のように、丁寧かつ客観的な言葉を選ぶと良いでしょう。
記録に残すことを意識する
口頭でのやり取りだけでなく、メールやチャットで記録に残すことも重要です。後で「言った」「言わない」のトラブルになるのを防ぐためにも、確認事項や合意内容は、文字として残しておく習慣をつけてみてください。
もし「暗黙の了解」に直面したら?
それでも、どうしても「暗黙の了解」に直面してしまったら、無理に抱え込む必要はありません。
- 一度持ち帰る: その場で即答せず、「一度持ち帰って確認させてください」と猶予をもらいましょう。冷静に考える時間を持つことが大切です。
- 代替案を提案する: 「今回の契約範囲では難しいのですが、追加費用をいただく形であれば対応可能です」といった代替案を提示することも一つの手です。無理に引き受けるのではなく、自分の価値を正しく伝える練習にもなります。
- 断る勇気も持つ: 最悪の場合、断ることも選択肢の一つです。無理をして引き受け、結果的に品質が落ちたり、納期が遅れたりする方が、クライアントとの信頼関係を損ねてしまう可能性があります。自分の心身を守ることを最優先に考えてみてください。
まとめ:完璧じゃなくていい、少しずつ自分のペースで
フリーランスとして働く上で、「暗黙の了解」との向き合い方は、誰もが通る道かもしれません。私もまだまだ試行錯誤の毎日です。
完璧にすべてを把握し、スマートに対応できるフリーランスばかりではありません。むしろ、一つ一つ疑問に感じ、立ち止まり、確認していくことの繰り返しが、自分らしい働き方を築いていく上で大切なプロセスなのだと思います。
今日お話ししたことが、少しでもあなたのモヤモヤを解消するヒントになれば嬉しいです。また明日から、少しだけ肩の力を抜いて、自分の仕事と向き合っていきましょう。不完全な進捗でも、今日の自分を肯定してあげてくださいね。